あらそいごとは、よくないこと。
こんにちは、ゆきんこです。
いわしが、寝ながら何かと闘っています。
いわし「やめよ、みなのしゅう。そんなことで、あらそうのは、よくないことである。」
私「あら、抗争でも止めているのでしょうか」
サワラ「あいつの言うことなんて、誰も聞きやしないわよ」
いわし「おはようございます。いま、がっこうへ、いっていたのであるが…いわしは、くらすめーとに、からかわれたのである。それが、あらそいへと、はってんした、という、かなしい、できごとであった。」
私「あらあら。いわしさんは、ちょっと喋り方が特徴的ですけど…あと、運動もできないですけど…」
サワラ「何があったの?一応聞いてみるわ。…言っておくけど、アイツがいじめられた理由が気になるからよ。色々ありすぎて、皆目検討もつかないわ」
いわし「サワラ姐さんが、いつもとちがって、やさしい。あしたは、そらから、あめちゃんがふってくるであろう。
いわしは…『いわし』というなまえが、へんだといわれたのである。」
私「雨が降っても、飴ちゃんは降りませんよ。…名前ですか。まさか夢の中とはいえ、学校に行くとは思っていなかったので…。私のせいです。ごめんなさい」
いわし「ちがうのである。いわしは、このなまえを、とてもきにいっているのである。ごげんも『いやし』であるし」
私「あ。語源について未読の方は、過去の記事をご覧くださいね。下に貼っておきますので」
サワラ「誰にいじめられたのよ。名前を言いなさい。親から貰った名前でいじめるなんて、最低の奴だわ。私が直談判して、こうしてブン殴ってやるわよ」
私「サワラさん、他に対象がいないからって、わざわざいわしを叩かなくてもいいと思いますよ」
いわし「だいごろうくんと、しげきよくんと、きゅうべえくんである。」
私「えっと…いわしさんが通っているのは、小学校ですよね。大五郎さん、茂清さん、久兵衛さんというクラスメートに、名前が変だと言われたんですね?」
いわし「うむ。でも、じょしの、とめちゃんと、らいちゃんと、てふちゃんが、たすけてくれた。らいちゃんは、カタカナである。てふちゃんは、『ちょう』ちゃんとよむのである。」
私「やはり…それは、お年寄りの名前ですね。ライも、てふも、私の祖母の名前です。トメさんも、よく聞きますね」
サワラ「コイツは、定時制の学校にでも通っているのかしら?…でも、確かまだ小学生だったわね」
私「ええ。そのはずなんですが…」
いわし「きゅうべえくんは、とてもつよい。むかし、のもんはんで、せんしゃを、のりまわしていたと、じまんしている。」
サワラ「えっ?ノモンハンって、あの、ノモンハン事件の?…78年前の出来事じゃない。日本が、ソ連・モンゴルとの連合軍と戦って、ボロボロになったと言われている戦争でしょ」
いわし「それをかたるとき、きゅうべえくんは、いつも、とおいめを、している。」
私「あのー…いわしさん。失礼を承知で伺いますが、久兵衛さんや、大五郎さん、茂清さんは、おいくつでいらっしゃいますか?」
いわし「なにをいっておるのだ。きかずとも、たやすいことである。いわしと、おなじとしに、きまっているであろう。」
私「…ですよね〜。…サワラさん、サワラさん」
サワラ「なによ。大体、想像はつくけど」
私「いわしさんって、夢の中で昔に戻っているんじゃないですかね?」
サワラ「自動餌やり湯たんぽ、アンタはバカなの?小学生が戦争に徴兵される訳がないじゃない。それに、ノモンハン戦争から帰ってきて、小学校に戻って授業を受けて、宿題でドリルのなぞりがきをやって、遠足にまで行くなんて、カオスすぎるわよ」
私「…たしかに。それは、かなり変ですね」
いわし「あぁ、みなのしゅう。まだ、あらそっておるのか。いわしは、いかんにおもう。…え?うんどうかいで、だれが、りれーのあんかーをやるか、きめている?…しかたない、じぶん、おとこになろう。」
サワラ「アイツ、じいさんやばあさんと一緒に授業を受けているから、喋り方が変なんじゃないの?…でも、ノモンハン戦争に行ったことがある人って何歳かしら」
私「うーん。でも、いわしは、同い年だって言っていましたからね。いくらアテにならないとしても、子供とご老人を間違えるでしょうか」
いわし「おはようございます。いわしは、また、がっこうで、いじめられたのである。サワラ姐さん、たすけてください。」
サワラ「なによ。まさか、『ぼくの、おねいさんですか?さわら、という、なまえです。え?さかなのなまえで、へんである?ひどい。ぼくがいじめられると、たすけてくれる、やさしいおねいさんなのに。』って感じじゃないでしょうね」
いわし「ちがう。うんどうかいで、りれーのあんかーをきめるのだが、ぼくがやるといったら、みんなが、はんたいして、けしごむを、なげられた。」
サワラ「…アンタね、運動神経が悪いのに、リレーのアンカーがやりたいなんて、反対されるに決まってるでしょう」
いわし「いつもはやさしい、とてもかわいい、とめちゃんからも、『いわしくんには、むりです』と、きびしいおことばを、いただいたのである。」
サワラ「アンタ、トメちゃんが好きなのね。…分かったわ、練習よ。私が叩くから、走って逃げなさい」
いわし「なぜ、にげなければ、いけないのだろうか。ぼくは、ひきょうなまねは、したくないのであるが。」
サワラ「アンタが早く走れるようになって、リレーのアンカーになって、トメちゃんに褒めてもらえるように手伝ってやってるんじゃない!バカ!この低脳が!」
いわし「うーん。とめちゃんは、しげきよくんと、つきあっているから、むりだとおもうが。」
サワラ「あら、最近の6歳って、随分ませてるのね。仲を邪魔するのは、よくないわ」
いわし「サワラ姐さん。こいをしないと、ふけますよ。いっしょう、どくしんですよ。」
サワラ「うるさい!アンタなんて、メザシにして食ってやる!メザシはね、イワシの目玉に串を刺したやつのことよ!!!」
いわし「ひぃ。ぼくの、めだまに、くしを?こわい。あくまのようだ。ここは、にげることにしよう。」
結局、サワラ姐さんのおかげで、逃げ足だけは早くなるいわしです。
好きな女の子は、トメちゃんだったのかぁ、と思いながら、トメちゃんには茂清くんという想い人がいるから、いわしは可哀想だなぁ、と思うのでした。
ではでは。
あ、いわしのうたは、こちらからどうぞ。