いわしのうた、うたってみた。
こんにちは、ゆきんこです。
最近、いわしがサワラ姐さんに叩かれても、側から離れません。
いわし「サワラ姐さん。きょうも、いいかんじに、くろいですね。」
サワラ「アンタ、最近やたらとこの椅子に来るわよね。距離が近いのよ」
いわし「かたじけない。じぶんも、このいすは、きにいっているので。」
サワラ「私はどかないわよ」
私「あら、今日も、いわしさんはサワラさんの近くにいるんですね。サワラさん、大丈夫ですか?」
サワラ「全然大丈夫じゃないわよ。こんな奴、こうして、こう叩いて…」
いわし「あ、そこ、つぼですかね。いたきもちいい。」
サワラ「こう、ギュッとやって、ますます頭をぺちゃんこにしてやるわ」
いわし「せんせい、こしのほうも、おねがいできないでしょうか。かたも、こっています。」
私「あらあらあら。これは、止めた方がいいですかね。いわしさん、だっこしますよ。」
いわし「サワラ姐さんの、まっさーじは、とても、きもちいい。からだが、かるくなる。どらえもんみたいに、ういている、きがする。」
サワラ「…渾身の力を込めたのに、マッサージですって?」
私「うーん。最初は、いわしの方からサワラ姐さんに襲撃して、結果、叩かれて逃げていましたけど…最近は、本当に動じませんね。痛かったら逃げるでしょうし、止めなくていいのかぁ」
サワラ「私は嫌よ。同じ部屋にいるのは許せても、この距離はさすがに無理よ。テリトリーってものがあるのよ」
いわし「サワラ姐さん、ぼくたち、きょうだいである。『やうたいしょう』である。」
サワラ「もう無理。私が降りるわ。え?やうた…なんですって?」
私「夜雨対牀(やうたいしょう)ですね。四文字熟語です。意味は、兄弟関係や友人関係が良好で、仲睦まじいことの例えです」
サワラ「この漢字から、そんな印象は受けないけれど」
私「確かに。えっと、夜、雨の音を聞きながら、兄弟が寝台を並べて仲良く眠るという意味から、きているそうです。牀とは、ベッドの事を指すそうです。新明解熟語辞典より。」
サワラ「辞書で調べてくれて、ありがとう。でも、なんでそんな難しい熟語を、このガキが知っているのかしら?」
いわし「しすこんめがねが、おしえてくれたのである。」
私「あぁ、そうでしたね。弟は、ムックというバンドが大好きなんですけど、新しいアルバムの歌詞に『夜雨対牀』が出てきて、調べたらとてもいい言葉だったからって教えてくれたんでしたね」
サワラ「シスコンメガネは、超シスコンだものね。きっと、兄弟仲睦まじいというのが気に入ったのね。…でも、私はブラコンじゃないのよ。おあいにくさま。」
いわし「サワラ姐さんと、なかよくなるには、ぼくも、いろいろ、できるようにならないと、いけない。いーぶんな、かんけいでいないと。」
私「イーブンな関係、ですか。どこで覚えたんですか?…サワラさんは、高いところに乗るのがとても得意ですね。漢字も英語も得意ですし、色んな事を知っています」
いわし「じぶんも、ちょうせんしたのだが、たいへんむずかしい。うんどうは、できない。できたと、じぶんでは、おもっているが、できていないことがおおい。」
私「そうですね…いわしさんの運動神経の悪さは、まだ小さいからということを差っ引いても、足りない気がします」
いわし「じぶん、かんがえました。にこにこどうがに、どうがをあっぷして、ぜにをかせぐ、というのは、どうだろうか。」
私「ニコニコ動画ですか?YouTubeじゃなくて?…いわしさん、なんだか人間みたいな格好をしていますね」
いわし「うたである。うたを、あっぷする。このまえ、ぐれいのひさしさんが『ひいてみた』を、あっぷしたように、ぼくは、『うたってみた』を、やろうとおもう。」
私「そのポーズが既に、ジョジョ立ちっぽくて、一部の方から評判になりそうですが…。歌ですか。サワラさんも、昔はマグロ缶をあげると歌いながら食べていましたね。可愛かったなぁ」
サワラ「恥ずかしこと暴露しないでよ。…で、アンタは何を歌ってみるのよ」
いわし「もちろん、『いわしのうた』である。ぼくは、このうたしか、しらないので。」
サワラ「やめておきなさい。あの歌、簡単そうで意外と難しいわよ。だって、もとから音程がメチャクチャなんだもの」
私「す、すみません…歌を作ろうと思って、思いつきで録音したら、なんか歌っぽくなったので…確かに、音程めちゃくちゃですね」
いわし「い゛わ゛しの゛〜い゛い゛ところ゛は〜、……かしこくて〜」
私「いわしさん、声がガラガラですし、濁点が付かない文字にだけ濁点を付けるのはやめて下さい。そして、歌詞が違います。『かしこくて』なんて歌詞はありませんよ」
サワラ「『かしこくて』なんて歌詞が入っていたら、事実の捏造よ。あと、語呂が合っていないわ。そこは7文字よ」
いわし「み゛ん゛な゛を゛〜いや゛してくれ゛る゛〜てん゛しの゛いわ゛し〜」
サワラ「歌詞も合ってないしムカつくし、語呂が合わなさすぎて気持ち悪いわ。吐きそうよ」
私「いわしさん、いったん休みましょう。ね?」
いわし「うまく、うたえていただろうか。おかあさん、ろくおんを、きかせてください。」
私「あ。録音…してません、ね…」
いわし「おかあさんは、ろくおんをわすれたことを、こうかいしているだろう。ぼくは、すこしねむることにしよう。」
いわし「いわっしの〜、いいところは〜、ひとなつっこくて〜。つめも〜、きらせてくれる〜、あまえーんぼーう。いわっしの〜、わるいところは〜、、、ない〜っ。ない〜っ。ぜんぜんないよっ!」
私「寝言だと、途中までは完璧ですね。アレンジが加わっています」
サワラ「歌詞はともかく、寝言で歌えば金になるんじゃないの?まぁ、自動餌やり湯たんぽは金儲けなんてしないって言ってるけど」
いわしは、歌に目覚めるのでしょうか。
それも、起きたら忘れているでしょうけど。
歌手になったいわしも、ちょっと見てみたいなぁ、と思うのでした。
いわしのうた(オリジナルver.)は、こちらからどうぞ。
ではでは。